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2026.11.05
靴下を履くとき、股関節がつっかえる。50代で知った「臼蓋形成不全」の正体
靴下を履くとき、股関節がつっかえる。50代で知った「臼蓋形成不全」の正体 vol.989
こんにちは。パーソナルジムのブルーオーシャンです。
今日も毎日がチートデイの吉田がご案内します。
えー、軒の短い家というのは、雨が降ると壁の一部にだけ当たり続けるそうです。
新築のうちは気になりません。
ただ、30年、40年と同じ場所に雨が当たり続けると、さすがに傷んでくる。
人間の関節も、所謂そういうことで…
さて、今日のテーマは、50代の股関節の話です。
最近、40〜50代の会員さまからこんな相談をいただくことが増えました。
「靴下を履くとき、股関節がつっかえる感じがするんです」
「あぐらをかくと、脚の付け根がなんだか痛くて」
「病院でレントゲンを撮ったら、『臼蓋形成不全ですね』と言われました。『生まれつきだから、いずれは手術しなければならないだろうね』と…今まで何ともなかったのに?」
そうなんです。
生まれつきなのに、50代になって急に痛みに名前がつく。
これ、ちょっと不思議に思いますよね。
今日はこの「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」について、データを見ながら一緒に整理していきます。
先に結論を言っておくと、怖がりすぎる必要はないけれど、知らんぷりもしないほうがいい。
そんな話です。
臼蓋形成不全って、そもそも何?
股関節は、太ももの骨の先にある丸い「骨頭(こっとう)」が、骨盤側のお椀型のくぼみ「臼蓋(きゅうがい)」にはまり込んでできています。
ボールとお椀の組み合わせですね。
臼蓋形成不全は、このお椀が浅くて、ボールを覆っている面積が狭い状態のことです。家でいうと、軒(のき)が短い家。
雨が降っても家は建っていますが、壁の一部にだけ雨が当たり続けますよね。
股関節も同じで、骨頭を受け止める面が狭いと、体重が一部分に集中しやすくなります。
その状態が何十年も続くと、関節の軟骨がすり減って痛みが出ることがある。
これが「変形性股関節症」です。
ちなみに、医学論文や診療ガイドラインでは「寛骨臼(かんこつきゅう)形成不全」という呼び方も使われるようです。
同じものを指しているので、病院で別の名前を聞いても慌てなくて大丈夫です。
この記事では、なじみのある「臼蓋形成不全」で統一しておきますね。
「日本人女性の7割が臼蓋形成不全」は本当?
ネットや雑誌で、こんなフレーズを見たことはありません??
僕はありますよ。
見た時は、まあそうかも‥と一瞬思いましたが、冷静に7割はさすがに盛り過ぎでは!?と思いましたよ。
これ、調べてみました。
都市部・山村・漁村に住む一般の人たちを対象にした大規模な調査(ROAD研究、2017年)では、レントゲンで臼蓋の覆い具合(CE角という角度)を測り、20度未満を臼蓋形成不全としたところ、割合は男性11.8%、女性15.1%。
女性のほうが多いのは確かですが、数字としては「7割」ではなく、ざっくり7人に1人です。
嘘じゃん笑
じゃあ「7割」は本当に間違いなのかい!?というと、そう言い切れる材料を吉田は持っていません。
どの基準で線を引くか、病院に来た人を数えるのか街の人全体を数えるのかで、数字は大きく変わります。
推測ですが、「7割」はかなり広めの基準で数えた数字か、別の集団の数字ではないかと思います。
この7割を多分、鵜呑みにした整骨院さんがいるんでしょうね、しっかり整骨院のウェブサイトで7割は臼蓋形成不全であ〜る!という記事を目撃しましたよ。
ここで覚えておいてほしいのは、女性に多いは事実、女性のほとんどがそうは言いすぎの可能性が高いということ。
必要以上に不安にならなくていいんです。
では、なぜ50代で表に出てくるのか
ここが今日の本題です。
日本の変形性股関節症は、およそ8割が臼蓋形成不全から始まるタイプだと報告されています。
変形性股関節症に、臼蓋形成不全。
おいおい、漢字が5つ以上並ぶとわかりません…
その気持ちわかります。
「支離滅裂」はわかるけど、「一姫二太郎」はわからない。
いや、一姫二太郎は、わかります。
説明しましょう。
臼蓋形成不全は、骨の形です。
生まれつき(ではない場合もある)、股関節のハマりが浅いねという構造の名称です。
それによって、狭い面に負担が集中して、軟骨が少しずつすり減ってしまうことが変形性股関節症です。
覚えましたね。
話を戻します。
変形性股関節症と診断されたときの平均年齢は、臼蓋形成不全などが原因のタイプで57歳。
加齢そのものが主な原因のタイプでは68歳です(大藤ら、臨床整形外科 2012年)。
つまり、生まれつきの形が、何十年も黙っていて、50代でようやく悲鳴を上げる。
そんなイメージです。
軒の短い家の話に戻ると、新築のうちは外壁もピカピカで雨なんて気になりません。
でも30年、40年と同じ場所に雨が当たり続けると、さすがに傷んでくる。
股関節の軟骨も、若いころは多少の偏りを受け止めてくれますが、長年の積み重ねで少しずつ余裕がなくなっていきます。
50代で筋トレをしていればまだしも、なにもしていない、あるいはしたり・しなかったりの状態では…ですよね。
股関節まわりの筋肉が落ちてくると、関節を支えるクッション役が弱くなる。
「急に痛くなった」と感じるのは、こうした変化が重なった結果なのかもしれません。
ここまで読んで「やっぱり怖い…」と思った方、多いと思いますが、必要以上に恐れることはないと思います。
股関節の専門医も、臼蓋形成不全があるからといって将来必ず変形性股関節症になるわけではなく、痛みが出て受診するまで気づかない人のほうが圧倒的に多いと話しています(JR東京総合病院 深谷医師、メディカルノート)。
因みに、僕も変形性膝関節症を患っていますが、今は痛みがありません。
数年前に痛みが出て、減量で痛みを改善し、その後、見事に体重がリバウンドしましたが、なぜか今は痛みがないですね。
このまま続けば嬉しいですし、膝の疾患に気づかないまま一生を終える人もいる、ということです。
とはいえ、リスクがゼロというわけでもありません。
僕が調べた研究の情報では、約3,000人を平均7年ほど追いかけた結果、変形性股関節症に発症しやすい要因として次の3つが挙がりました。
・年齢
・肥満
・臼蓋形成不全
しっかり、肥満ありますでしょ笑
臼蓋形成不全がある人は、ない人に比べておよそ2倍なりやすいという結果です(Iidaka et al., 2020)。
この3つを見て、ホッとする人はいるのではないでしょうか。
年齢と骨の形は変えられませんが、体重は、変えられます。
僕も、変えて膝の痛みが無くなりましたから。
もうひとつ大事なのが筋肉。
股関節は、お尻の横の筋肉(中殿筋)や、お尻の大きな筋肉(大殿筋)、太ももの筋肉がまわりから支えています。
軒が短い家なら、雨どいや防水で守ればいい。
骨の形を変えられないぶん、まわりの「支え」を育てておくイメージです。
ただし、運動なら何でも効くわけではありません。
オーストラリアで行われた研究では、徒手療法や自宅運動などを組み合わせた12週間の理学療法プログラムが、偽の治療と比べて痛みや機能の改善に差を出せなかったという結果も出ています(Bennell et al., JAMA 2014)。
これね、理学療法士の友人も実際に言ってました。
月に2〜3回来られて、ちゃんと治るとか筋肉がつくというのは現実的には厳しいものがある…と。
施術を「受ける」だけでなく、自分で続けられる運動を、痛みの出ない範囲で積み重ねる。
ここがポイントかもしれません。
さて、ここで病院に行く目安と、トレーナーにできることを少しまとめたいと思います。
こんなサインがあれば、ジムより先に整形外科でレントゲンを撮ってもらってください。
・歩き始めや立ち上がりのとき、脚の付け根が痛む
・靴下を履く、足の爪を切る、あぐらをかく動きがやりにくくなった
・痛みがだんだん強くなっている、休んでも引かない
・ 夜、寝ているときにも痛む
臼蓋形成不全かどうか、軟骨がどのくらい残っているかは、レントゲンを見ないとわかりません。
そして、どの段階かによって、やっていい運動・控えたほうがいい運動は変わります。
ここはトレーナーの守備範囲を超えるので、まずはお医者さんの判断を仰いでください。
そのうえで、トレーナーにできるのは「支え」を育てるお手伝いです。
お医者さんの方針に沿って、痛みの出ない範囲で筋肉を育て、体重を整え、続けられる習慣をつくる。
僕の仕事も、そこだと思っています。
(まとめ)
・臼蓋形成不全は「股関節のお椀が浅い」状態。女性に多いけれど、住民調査ではおよそ7人に1人
・生まれつきの形が、50代で痛みとして表に出てくることがある
・あっても必ず悪化するわけではない。体重と筋肉は自分で変えられる
・痛みがあれば、まずは整形外科へ
・骨の形は選べません。でも、その骨とどう付き合っていくかは、今日から選べます
今日のつぶやき
ご無沙汰しております。
バタバタしており、このバタバタは年内まで続く予定ですので、ブログは週1〜2程度の投稿になりそうです。
いやしかし、なんでこんなに仕事しているのに痩せないのかなー
秋用のジャケット羽織ったら、セーターの上にジャケットを羽織ると脇が苦しい感じになってしまい、慌てて買いに行きましたよ。
最近は確かに食べすぎかも。
数年前は、痩せてやるぜという思いを込めて、ちょっとギリギリに着られそうな服をいつまでも保管しておいたのですが、最近はもう即捨てています。
過去は、死物。
ということで、ジャケットが1サイズ大きくなったこの季節を楽しみたいと思います。
この季節、そろそろ、生牡蠣を食べに行こうかな〜
ではまた!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたの「次の一歩」のきっかけになれば嬉しいです。
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