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2025.09.03

ボクシングと腰痛と、理想を追う代償

こんにちは。パーソナルジムのブルーオーシャンです。


千葉市中央区は晴れ、ジムの混雑度は並です。


今日も毎日がチートデイの吉田がご案内します。


 


806回目の投稿。


 


今日のタイトルは、「ボクシングと腰痛と本当のこと」です。


 


2週前に腰を痛めました。


 


僕はそもそも腰椎椎間板ヘルニアを17歳で患い、それ以来ヘルニアとは手を繋いで歩いてきました。


ヘルニアなので、完治などは存在しないと思いますが、フィットネス業界に入り、カラダを鍛えたり柔らかくしたりすることで大きな痛みが出ることもなく過ごすことができています。


 


腰痛は持っていますが、生活するうえでの恐怖心はありません。


危険な体位や習慣など、腰への脅威は知識だけではなく身に沁み理解していますからね。


 


ですが、そんな僕でも避けられない事態はあります。


飼い犬の風呂に入れて洗うとか、雑草を抜くとか、そういった作業が入る場合はだいぶ用心が必要。


気をつけていても、痛める時は痛める。


怪我ってそんなもんですよね。


 


ただ、2週間前に痛めたのはこれらの作業をしたからではなく、ボクシングが原因かなと考えています。


基本、ボクシングをした当日〜翌日は腰が痛くなります。


理由はもう明確なんですよ。


 


良いパンチを打とうとするからです。


 


まず、ボクシングの基本姿勢は猫背なんです。


そもそもこれが問題。


 


ブルーオーシャンでもボクシングはやりますが、実践的なフォームでボクシングを教えたことは一度もありません。


姿勢も、パンチについてもです。


カラダにリスクがない状態で、カロリーを消費し、関連する筋肉を刺激し、ストレス解消ができれば会員様の目的に合っていると考えているためです。


 


しかし、自分は元プロなので、それだけでは満たされません。


二度とリングには上がらないにも関わらず、パフォーマンス向上を目指してしまうし、拘りたい。


このマインドが腰痛の原因なんでしょうね笑


 


僕が拘るパンチがどんなものかというと、距離感です。


 


さて、ここで皆さんに問題です。


パンチを打つ際、手はどれくらい伸ばすのが正しいパンチと言えるでしょうか??


 


この解は僕にも難しいのですが、考え方は2つあります。


メッチャ力強いパンチを打つとするならば、個人的には、肘が伸びきるだいぶ手前、140〜160度くらいの感覚が一番しっくりきます。科学的な正解があるわけではありませんが、僕の中ではそのあたりが“抜けのない”パンチだと思っています。


筋は伸びすぎても縮みすぎてもチカラを発揮しにくく、中間くらいが丁度いいとはされているのですが、肘関節だけで考えていいものではないので、正確な答えは僕には導くことは難しい。


 


肘の角度90度付近かな〜って一瞬思ったのですが、それだとパンチの加速が十分ではないと思います。


かといって伸ばしすぎると減速すると思うし、体重を乗せきれないと思います。


 


ゲーセンのパンチングマシーンありますでしょ?


あれ、昔サッカー仲間としばしば遊びましたけど、僕のパンチ力は10人いたら下から2〜3番目の威力でしたよ。


理由は前述した話と同じなんです。


素人は本能的に威力のある体位とか態勢で打つわけなんですけど、我々プロの場合は、相手にパンチが当たる前提で強いパンチを打つわけですから、ある種の引き算的な感覚でパンチを打つことになります。


 


素人パンチのように大きな弧を描けば、相手に避けられます。


過剰に前方に重心を乗せていけば、顔が相手に近づくため、高確率で狙われます。


これらのリスクを排除して、最大限のパワーを発揮するのがプロ。


 


人類最強のパンチは、井上尚弥選手でしょうね。


あれのすごさはタイミングと距離にあると僕は考えています。


タイミングは今回のテーマと逸れるので触れませんが、距離も異次元。


 


要するにそんなにパンチを伸ばせるんですか!?というパンチを出しています。


 


あの距離感でパンチを当て、しかも倒せる威力のパンチなんですからバケモンです。


理想中の理想ですね。


 


しかし、アレを理想と考え、アレを正しいパンチと考えるのは僕は間違いだと思うんです。


なぜなら、アレを打つ為には、異次元の体幹筋力が必要です。


 


そうですね、剣道で例えましょう。


竹刀を振りますよね。


多分、僕や皆さんにも普通に上から下に打ち下ろすことはできるでしょう。


 


では、その竹刀を物干し竿に変えた場合、どうなると思います?


10回素振りしたらすぐに気づくと思いますが、まず腕が悲鳴をあげると思います。


長いものを動かし、その先端でチカラを発揮しようとすると、根っこの部分の硬さ(安定性)が必要になるんです。


 


これをパンチに置き換えるとカラダのコアであるオヘソの下付近を安定させる必要があります。


それを体幹と名付けてしまってよいのであれば、体幹が必要です。


この体幹がない状態で、井上尚弥選手のような遠いパンチを打つとどうなるのか?


 


オヘソ周囲に過負荷がかかり、それは腰への負担を意味するわけです。


 


ボクシングコーチは、おそらく井上尚弥選手のパンチをお手本というでしょう。


しかし、それに耐えられる強靭な体幹の持ち主がどれだけいるのか…


 


世の中に存在する正しいとか、理想とか、そういうものは僕のような凡人には毒になることがあるんだと思います。


 


因みに、昨年に左肩も壊したんですよ。


これもね、同じ原理。


僕のフックは90度弱でいつも打っていたのですが、それだと届かないのでフットワークの踏み込みを利用していたんです。


ただ、現代のボクシングでは遠距離にどう打つのかみたいなところが良しとされているようで…


 


僕もそれに倣い、遠距離フックを練習していたら肩が終わりました。


 


この原理わかります??


 


遠距離右ストレートの土台になる腰。


遠距離左フックの土台になる肩甲骨。


 


僕は、土台をぶっ壊したのですよ。


井上尚弥選手と同じような技術を実現できるフィジカルが備わっていない。


これが結論です。


 


僕は阿呆なので、それを知りながらついつい理想を追い求めてしまいますが、正しいことが、必ずしも“自分にとっての正解”ではない。それが本当のこと、かもしれません。


ふむ、自戒。


 


今日のつぶやき


 


昨日、某大学1年生にキャリア授業をしてきました。


今回で2回目のキャリア授業になりますが、やはり僕の仮説は正しそうだなという印象を受けましたね。


 


今の日本があるのは先人達が作ってきた教育の礎によって成り立つものであるという敬意を払いながらの思いですが、現実に直結した生々しさの授業が足りないと考えています。


 


学生達が知りたいことって、なんだと思います??


 


専門学生と大学生を授業して、学びたいと考えていることが共通しており、それは僕の仮説がハマっていることを意味しています。


 


ただ、ハマり具合としては65%程度かなとは考えています。


というのも、自分で仮説を立ててしまった場合、収集するアンケートにバイアスがかかってしまいますからね。


 


人が知りたいという願うことは、自覚し言語化できる人もいれば、自分で何が知りたいのか認識できない若者さえいると思います。


ですから、現段階で仮説がハマったぜーという仮の決めつけを行ったうえで、永遠に模索しながら授業内容を考えていく必要があるのでしょう。


真実を知るというのは、本当に難しいものです。


 


これから4年間、一緒に伴走していく予定ですので、学生や関係者とキャラバンを組んで旅路に出るような気持ちで取り組みたいと思います。


プロダクト名、キャラバンジャーニーにしよ。


 


よし、旅に出ます。


 


記事:吉田 勇気


(保有資格)


健康運動指導士/JATI-ATI/全米スポーツ医学協会パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト/健康管理士/健康運動実践指導者/プロボクシングライセンス(未更新)/上級心理カウンセラー/LessMILSBODYCOMBAT本認定IR(未更新)/NESTAゴルフコンディショニングスペシャリスト


(実績)


豊田通商開発コンサル型クラウド健康管理サービス主要開発/「スポーツ駆け込み寺」主要開発/Yahoo!スポーツナビDOコラム執筆/日本サッカー協会主催「夢先生」講師/アスリート対談Youtube「TAMORI CHALLENGE」MC/西武&そごう千葉様トークショー/朝日新聞社様主催青葉の森ハウジングプラザトークショー/LAVA International様研修講師/2024年ジャパンスタートアップセレクション千葉市代表選出/2025年千葉市C-BID採択


 


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